3時起床。テントから顔を出すと満天の星空が広がり稜線がハッキリ見て取れる富士山が目に飛び込んできた。
こんな光景を目にしたら心が踊らずにはいられない。
朝食を取り早速テント撤収作業。
4時。全てをザックに入れ、忘れ物チェック。
それでは出発だ。前回の雨のときと大きく違いウキウキである。
ルートはヤマレコで。
北岳肩の小屋を左脇に抜け北岳へと伸びる登山道をゆっくり確実に歩き始める。
岩稜地帯を進み続け、途中道を間違えながらも(え?)4時半過ぎに久しぶりの北岳山頂に到着!朝から疲れたぜえ。
煌々とした月の下には中央アルプスが雲海から顔をのぞかせていた。
予想以上に晴れてくれた念願の好天での北岳山頂にやっと立つことができた。
標高1位を目の前に2位の北岳!
明るくなるのはまだまだ先だろう。甲府盆地の街並みの明かりを眼下に座ってじっくり日の出を待つことにする。
5時過ぎ。人が多くなり、周囲がだいぶ明るくなってきた。
月はまだ元気のようだ。
時間があるので自撮りでも。断じて腰がいたいわけじゃないw
5時半。あと少しで日の出!ってくらい明るい。
そしてまだ日の出前だが、振り向くと北岳の影!これは嬉しいサプライズ!1日目から嬉しいサプライズが起きて堪りませんなあ。
5時40分。キタキター!(北だけに)
もはや何も言うことはない。
仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳。手前の岩場にも人がいるがあそこからだと標高1位2位3位が全て見えたのだろうか。
前日夕方にはすっぽりと雲に覆われていた鳳凰三山もよ見える。
めっちゃ堪能したー。最近涙もろくてあまりの光景に涙ぐみそうになったわw
さて!気を取り直して2日目の山行は長い。余力があるなら駐車場まで。無理なら大門沢小屋まで。更に無理なら農鳥小屋か最悪は野営。
それでは出発!
さらば北岳!
まずは眼下に見える北岳山荘まで。
吊尾根分岐。
この先は八本歯のコル。そのまま進むと下山もできる。朝日が眩しいぜえ。
歩いている稜線の影。
目の前には手強そうな山が広がっている。
6時過ぎ。北岳山荘に到着。ここで少し荷物を整えて改めて出発!
どれが間ノ岳だろう。
北岳山荘から30分ほどで中白根山に到着。けっこうな傾斜で序盤からハードだ。
振り返るとどっしりとした北岳。
左には永遠と見ていられる富士山。
あの一際大きいやまが間ノ岳だろうか…そうだと言ってくれ!
しばらく歩いたが…近づかないなw
右には中央アルプスの山々。
7時半過ぎ、ようやっと標高3位の間ノ岳に到着!
とりあえず3位なのでw
右の山はなんだろう。三峰岳?
富士山が一際大きく見える。
8時前、出発!
何度でも撮ってしまうw少し雲がかかってきたか?
良くも悪くも噂の農鳥小屋とこれから進む西農鳥岳と農鳥岳。農鳥小屋から西農鳥岳まで思っていた以上に傾斜がありそうだな。右奥には塩見岳も見える。
間ノ岳から1時間弱でやっと農鳥小屋に到着!下りの傾斜がきつかった。
風が随分強くなってきたと思ったら雲も出てきた。間ノ岳に掛かりそうだ。
たまには植物なんてどうでしょう。
さて噂の親父さんは…いた。あまり会話はしなかったがかなり癖がある。
あったら買おうと思っていたペットボトルがない!「缶ジューズならある」と言われたので何も買わなかった。
そろそろ行こうか。稜線に出る辺りの傾斜が特にヤバそうだ。
ガレとザレが混じった傾斜をゆっくり登りやっと稜線に出れた。
あの高い部分が農鳥岳だろうか。
疲れた体を癒やそう。
気づいたら雲が随分と出てきてる。しかも低い。
あと少しで西農鳥岳だ。
9時半過ぎ。西農鳥岳山頂に到着!かなり体力を奪われた状態で。
これから向かう先。
ここに来て岩登りですか…ははは。
農鳥岳はまだか、まだなのかー!
空を見上げてちょっと現実逃避しよう。
西農鳥岳から30分。先程よりさらに疲れた状態でやっと農鳥岳山頂に到着!
ぐるっと見渡す。
北岳にも富士山にも奇妙な一直線の雲。なんだあれ?
何やら人工の音がすると思い見たら飛行機だった。手でも振ってみようかw
それにしても3000メートルの稜線歩きだからもっと余裕を持って楽しめることができるんだろうなあ、と当初思っていたがアップダウンの激しい箇所が多くヘロヘロになったのは想定外だった。
ガッツリ休憩入れた後、10時半に出発!
見えそうで見えない大門沢下降点はどこかな。日光白根山での山岳事故の後、分岐地点に対しておおよその場所を付ける癖がついた。
富士山は一直線に伸びた雲と…
アフロになっていたw
11時。大門沢下降点に到着。この鐘は遭難してしまった人の慰霊碑であり道標だ。
さてここから鬼のような下りが延々と続く。下りは苦手なんだよなあ。
ここで1日目からちょいちょい会うことになり話す機会があったSさんと一緒に下ることとなった。
序盤から急傾斜の下り。そして紅葉が始まりつつあった。
低木から樹林帯へと変わっても傾斜のある下りは続く。
水の音が聞こえ左を見ると細長い1本の沢が。
あれ程の標高から随分と降りてきたものだ。こんなにアッサリと標高が低くなってくることになんだか少し名残惜しい気持ちがあった。
それでも景色はいいんだよなあ。俺の腿は下りでプルプルだけど。
途中、花や沢で癒やされた。
が、腿が限界だ!2時間半の激下りの末に到着できた大門沢小屋。確固たる決意で2日目はここで終わりとする!
まじで疲れだー。身も心もボロボロだ。
Sさんとはとりあえずここでコーラ休憩をして分かれることに。このまま駐車場まで行くそうだ。その体力が羨ましい。
テント場は…一番乗りらしい。まあまあの眺めだ。スマホの電波は通じないが。
腹減った!ということで時間外だったが出してくれた蕎麦に舌鼓。
食べながらなんと九州から来たおばさまと談笑。この日は小屋に泊まり明日、日帰りで農鳥岳へ行くのだとか。天気予報だと3日目の翌日は悪くなるそうだが…。
テントでストレッチをしながら寛いでいると後からワラワラと登山者が。多くの人がテント泊のようですぐに一杯になった。
翌日は時間に余裕があるが雨が降る前には車に着いておきたい。なんて考えながら夕飯を少し食べ、早々に就寝。